琉球銀行 人的資本経営で沖縄経済のさらなる発展を支援

沖縄の地域銀行ならではの独特な歴史を持つ琉球銀行。アメリカ統治下で設立した当初は通貨発行権も有する中央銀行のような役割も果たし、普通銀行となった後も沖縄経済に貢献し続けてきた。そんな琉球銀行の今と目指す未来の姿について、2024年4月に取締役頭取に就任した島袋健氏に話を聞いた。

 

島袋 健(株式会社琉球銀行 取締役頭取)

先人から受け継がれた
「チャレンジ精神」

琉球銀行は戦後の金融秩序の回復と通貨価値の安定を目指したアメリカ軍政府の布令に基づく特殊銀行として1948年に設立された。「当時の沖縄の通貨はドル。それを基軸にして、創業以来沖縄の経済発展に貢献してきたと自負しています」と話すのが、取締役頭取の島袋健氏だ。1972年に沖縄の本土復帰とともに株式会社となり、普通銀行として新たな歴史を刻み始めた。

「その後も困難なことはありました。例えば、本土復帰記念事業として開催された沖縄国際海洋博覧会を機に様々な開発が進められましたが、閉会後の沖縄経済は低迷。しかし、その際も琉球銀行は地域経済を支えました。また、バブル経済崩壊後、多額の不良債権処理を行う中で風説の流布による預金流出事件が発生。その後公的資金の導入を受け、厳しい状況が続きましたが、2010年に完済することができました」

この公的資金返済を機に、琉球銀行はさらに新たな一歩を踏み出したと島袋氏。沖縄の辛い歴史、苦い経験。その中で琉球銀行には、「チャレンジ精神」が伝統として受け継がれてきた。その背景として、「設立から本土復帰まではアメリカの銀行だったので、私も含め、行員にはアメリカの大学に留学経験がある人が多いのです。昔からアメリカの先端事例を見て、ぜひ沖縄にも取り入れたいと考える人たちがいました。そんな先輩たちの歩みが今に繋がっています」。

この沖縄という地で、何か新しいことをするのなら自分たちが先陣を切る。先人から受け継いできた精神が、琉球銀行にはあると話した。

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