クラフトマンシップ タンスに眠る着物を活かすレンタルサービスを提供

日本のタンスには約8億点の着物が眠っているという。クラフトマンシップが展開する「KIMONO CLOSET」はそんな日常的に出番のない着物を預かってメンテナンス収納するサービスだ。この事業を通して着物づくりを支える職人の技術を未来に伝えることを目指している。

株式会社クラフトマンシップ 代表取締役 リヴィア清水夏子氏

思い出が詰まっていて
捨てるに捨てられない

「着物が好きかと質問すると『着てみたい』『憧れる』という好意的な声が大多数なのですが、普段から着ている方はほとんどいません。このギャップを埋めることが大切だと思っています」

そう語るのは着物のメンテナンス収納サービスを展開するクラフトマンシップ代表取締役のリヴィア清水夏子氏だ。華道や茶道をたしなむ母親の影響で、着物は幼いころから身近にあったが、普段から着物を着ない理由もよくわかるという。

例えば、子どもの入園式や入学式に着て行くとなれば、着付けとヘアセットの予約を入れて、半襟や草履など細々とした準備を進め、当日は朝から美容室へ駆け込む。着用後は洗濯機洗いというわけにはいかず、シミ抜きや汗抜きをしてからタンスにしまう。着物専門のクリーニング業者に一式出せば1万円を超えることもある。

一方で、着物でなければ成立しない世界観もある。象徴的なのは七五三や成人式、結婚などで誂える着物。文字通り晴れ着ではあるが、人生の節目を迎えたことへの喜びや感謝がこめられた着物は家族の思い出そのものだと言える。また、親から子へと受け継がれる着物は家族の物語を後世に伝えると共に、その着物を仕立てた職人の技術や伝統文化を伝承する役割をも担っている。

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