産地直送と6次産業のパイオニア 自社生産と加工・販売の両輪で差別化

あきたこまちを中心に米の生産から加工食品の開発・製造・販売までを行う大潟村あきたこまち生産者協会。1980年代から世に先駆けて「米の産直」を始め、その後も無洗米やパックごはんなど6次産業化へ取り組んできた。そして現在は原点である「自社栽培」に着目し、大規模農業へと転換を図る。

涌井 信 大潟村あきたこまち生産者協会 代表取締役社長

農家が集まり協会を発足
自立経営のための産直へ

日本で2番目に大きな湖だった八郎潟を干拓して生まれた周囲52kmの広大な大地に、秋田県大潟村は1964年に発足した。その目的は食糧増産であり、「日本農業のモデル」をつくるという高い志のもとに全国から入植希望者が集い、水稲を中心作物とした大型農業機械を用いる営農体系が構築された。

創業者である現会長の涌井徹氏が入植した当時の農業訓練所の様子

だが、それから僅か数年後に国は減反政策へと舵を切る。食文化の欧米化が進み、米の消費量が減少したことが原因だった。大潟村の農家は水田の一部を畑にして野菜や果物を育てたが、水分を多く含む土地のため成果は出ず、苦しい状況に追い込まれていた。

その中で新たな動きが生まれる。1987年に減反政策反対の仲間が集まり設立された、大潟村あきたこまち生産者協会だ。代表取締役社長の涌井信氏は次のように話す。

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