時事テーマから斬る自治体経営 「パブリックコメント(意見公募)」の注意点

条例案や行政計画案の策定時に広く実施されているパブリックコメント。しかし、多くの自治体は回答件数を重視しがちで、数字を競う姿勢は制度本来の趣旨を損ないかねない。住民の認知度向上や「理解」「参加」「合意」の視点から、これからの制度運用のあり方を考察する。

これまで筆者は、地方自治体の審議会に関わってきた(今年度は、特に多くの審議会等に関わり、ややキャパオーバーである)。条例案や行政計画案がまとまると、パブリックコメント手続に付されることになる。その際、自治体(担当課)は、パブリックコメントの回答件数を気にする傾向がある。

住民や関係者から意見を得ること自体は重要である。しかし、「件数」を求める姿勢に対して、筆者は違和感を抱いている。そこで今回は、この違和感を踏まえながら、パブリックコメントを実施する際の注意点について考えてみたい。なお、本稿では原則として「パブリックコメント」と表記するが、引用元資料で「パブリック・コメント」と表記されている場合には、「・」(中黒)を付している。

パブリックコメントとは

パブリックコメントとは、「行政(国、都道府県、市区町村)が計画等を策定する際に、案を公表して住民から意見を募集し、その意見を踏まえて行政の考え方を公表するとともに、意思決定に反映させる手続」と定義できる。

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