時事テーマから斬る自治体経営 「シティプロモーション実施」の注意点
近年、多くの自治体が力を入れるシティプロモーション。しかし、対象や目標を絞り込めず「何でもあり」に陥り、成果に結び付かない自治体も少なくない。頑張るほど成果が遠のく「罠」も潜む。誰に何を売り込むのか。戦略的な集中という視点から実践の注意点を考察する。
近年、多くの自治体が「シティプロモーション」に力を入れている。しかし、その取組には大きな差がある。
なぜ差が出る自治体と出ない自治体に分かれるのだろうか。本稿では、成果につながらないシティプロモーションの事例や特徴に着目し、その原因を探っていきたい。それがシティプロモーション実施の注意点となる。
筆者の言う「成果が出る」とは、自治体が設定した政策目標を達成することである。筆者は全国のすべての事例を確認したわけではないが、一部の自治体では確かな成果が把握できる。しかし、多くの自治体では期待した成果に結び付いていないように見受けられる。その理由を考えたい。
シティプロモーションの経緯
図1は、シティプロモーションおよびシティセールスに関する記事数の推移を示したものである(本稿では「シティプロモーション」に表記を統一する)。シティプロモーションに関する記事は、1998年頃から増加し始めている。筆者は、この時期をシティプロモーションの「胎動期」と位置付けている。その動きは2008年前後まで緩やかに続く。
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