森の環 ハナビラタケを梃に地方再生に挑む

数年前までほぼ認知されていなかったきのこであるハナビラタケに着目し、社運を賭けて自社による大量栽培と、独自の加工による6次産業化へと取り組む企業がある。それが富山県高岡市を拠点とする森の環だ。代表取締役の春日勝芳氏にその戦略と今後の展望について、話を聞いた。

春日 勝芳(株式会社森の環 代表取締役)

希少性と味を両立する
ハナビラタケに社運を賭ける

希少きのこであるハナビラタケを始め、菌床きのこの生産・販売を行う森の環。その前身は1967年創業の上田産業であり、カネボウ(現クラシエ)の繊維を取り扱う長浜工場の倉庫管理などの受託業務を担っていた。1985年になると、カネボウが開発した菌床栽培システムの協力会社として菌床製造や、しいたけ栽培を開始。2000年に菌床工場を新設し、自社で事業の本格稼働を始め、現在へと続いている。

希少きのこである野生のハナビラタケ

代表取締役の春日勝芳氏は、元銀行員であり、出向先の企業が上田産業を買収したことで2017年から経営を担い始めた。その翌年にまず実施したことは、遊休化していた約5,000㎡の元繊維工場を再活用し、しいたけ栽培棟16棟およびパッケージセンターを稼働させたことだ。また、森の環への商号変更と、経営理念の策定も実施。森とのつながりの深さを社名に込めるとともに、理念では「農業に新しい価値を創造すること」を強調している。

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