かながわ経済新聞 企業の困りごとを解決することで地域を元気に

かながわ経済新聞(KANAKEI)は、県内の中小・ベンチャー企業情報に特化した月刊地域経済紙だ。取材先の企業に購読、広告を依頼する売切り型のビジネスモデルから脱し、企業の困りごとを解決するソリューション・ジャーナリズムに転換を図ることで、オールドメディアの新たな生きる道を提示している。

千葉 龍太(かながわ経済新聞 代表/CEO)

中小企業に光を当てたい
その思いが創刊の原動力に

社長の千葉龍太氏は大学卒業後、テレビ局を経て日刊工業新聞、神奈川新聞で十数年にわたり企業取材を続けてきた。記者としての原点は、日刊工業新聞で最初に配属された相模支局で培われた。

「町工場への取材を通して、地域経済が中小企業で支えられていることを実感しました。中小企業の経営者が命を削って経営する苦労にも触れることができました。義理と人情に厚い経営者がいる企業が元気であることもわかりました」

町工場に経済の本質を教わった後、本社に異動することとなり、電機業界、紙・パルプ業界、精密機械業界を担当し、取材対象はもっぱら大企業となった。競合紙とのスクープ合戦に神経をすり減らし、夜討ち朝駆けに骨身を削る日々を過ごしながらも、特ダネを書く達成感は得られた。

やがて「それは自己満足に過ぎないのではないか」との思いが沸々と湧いてくる。いったい自分は誰のために記事を書いているのか。葛藤する日々のなか、かつて取材した相模原の町工場を再訪すると「大手新聞社の守られた立場から発信するのではなく、自分で経営してみたら中小企業の気持ちもきっとわかる」と言われ、頭を打たれた気がしたという。

自分の進むべき道について悶々としている頃、テレビ番組で「日本一明るい経済新聞」の編集長である竹原信夫氏のことを知る。中小企業に光を当て、前向きなニュースばかりを発信していることに我が意を得た思いがした。大阪を拠点に活動する竹原氏に飛び込みで会いに行き、何度も足しげく通っては自らの思いを伝え、新聞事業について教えを乞うた。

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