採用試験を共通化し「公務員ライセンス」による人材流動化を

沖縄・渡名喜村では職員の半数が欠員となり、交付金の8割超が不用額となるなど、地方自治体の人手不足が深刻化している。2000年代の採用抑制、若者の公務員離れ、外国人雇用の制約という「三重苦」に直面する中で、解決策となりうるとして「地方公務員ライセンス」を提案する。

「渡名喜村職員 半数欠員へ」

2025年1月、衝撃的な見出しが、沖縄タイムスの一面に躍った。行政の機能維持が危険水域に入った渡名喜島は、那覇から西へフェリーで2時間の場所に位置する。人口は10年で100人以上減少し、現在は300人を下回る。役場の定数割れは行政サービスを低下させ、若い世代の流出につながる。こうした過疎化の悪循環は今後、全国で加速するだろう。

すでに沖縄県では、人口2000人以下の10町村すべてで、正規職員が定数割れしている。先進国の中でも類のない人口減少と高齢化にあえぐ我が国は、前例のない地方自治の課題に直面している。

筆者は、衆議院議員時代には、道州制をライフワークとし、統治機構改革の急先鋒だった。しかし近年、総務省幹部と意見交換していると、「改革どころか、地方自治体の現状維持すら厳しい」との声を耳にする。

総務省は、都道府県のバックアップ機能を強化する方針だが、当の都道府県ですら、定数の維持は困難だ。毎日新聞が47都道府県を対象に行った2023年度の採用予定数に関するにアンケート調査では、大阪府と兵庫県を除く45都道府県で「採用予定数割れ」が生じていた。

もはや日本の地方自治のメインテーマは「機能維持」に移りつつある。そのソリューションを提示することが、自治体総研のミッションである。

渡名喜村の朽ち果てた民家

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り78%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。