Agnavi 日本酒を誰もが買いやすい形で新たな層へ

消費量も酒蔵も減少を続けている日本酒。近年は「若者のアルコール離れ」という言葉も使われるようになり、業界には新たな一手が求められている。そのなかでAgnaviは国内初の日本酒サービスを展開し、ポテンシャルを引き出そうとしている。具体的な取り組みについて、代表取締役の玄成秀氏に聞く。

玄 成秀(株式会社 Agnavi 代表取締役)

「缶」を取り入れ、
日本酒の選択肢を広げる

アグリ・フードテック系ベンチャーAgnavi(アグナビ)は、「國酒を世界に広める」という思いのもと日本酒業界に改革をもたらしている。運営する国内初の一合サイズの缶で販売する日本酒「ICHI-GO-CAN®」は国内で唯一、日本酒の充填から販売までを一貫して行うサービスで、現在は100以上の酒蔵の酒を取り扱う。蔵元から酒を買い取り、自社工場で1合180mLの一合缶®に充填。さらに、缶のデザインやブランディングを行い、小売りに加えてコンビニやスーパーへの卸も担い、消費者へと届けている。

現在、約100の蔵元を取り扱う「ICHI-GO-CAN®」

Agnavi創業者・代表取締役の玄成秀氏は1992年生まれの31歳。東京農業大学大学院の修士課程を首席で修了し、在学中の2017年に前身となる会社・アグリペイを学生起業した過去をもつ。そのときに現在へとつながる、日本酒業界の課題を目の当たりにしたという。

「日本酒はもともと好きで、地域に根付いた文化であることに興味をもっていました。そこで在学中にクラウドファンディングでコロナ禍の全国56蔵元を支援する“日本酒プロジェクト2020立ち上げたところ、瓶で販売していた本プロジェクトは、量が多く、重く、ごみ捨てが大変という声を支援者様より頂き、また瓶という縛りがあるがゆえにデザイン面の制限がありブランディングが難しいと感じました」

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