「トライアングルエヒメ」 愛媛県・事業者・デジタル企業の三者連携

愛媛県は現場主導で一次産業を含む県内産業のDX化に取り組んでいる。全国のデジタル技術をもつ企業と、県内の地域課題を抱える事業者、そして愛媛県が連携し、県内事業者の稼ぐ力の向上やデジタル人材の育成など、地域課題の解決を図る試みだ。県主導のユニークなDXの実態に迫る。

山下 陽平(愛媛県庁 デジタルシフト推進課 デジタル実装G リーダー)

令和4年度から開始した
デジタル実装加速化プロジェクト

愛媛県は令和4年度からトライアングルエヒメ推進事業「デジタル実装加速化プロジェクト」をスタートし、今年度で3年目を迎えた。デジタル・ソリューションや関連技術を県内事業者や自治体等に実装して地域課題の解決を図る取組みだ。

プロジェクトに採択されると実装支援費最大6000万円や事業開発アドバイザリによるサポート、広報・PR支援などを受けることができる。デジタル企業は県内に限らず全国から応募可能で、ソリューションや技術の効果が既に実証済であることが主な条件となる。事業者や自治体の地域課題は幅広く、一次産業、観光、防災・防犯、小売、製造、ヘルスケアなど、産業を一通り網羅しており、応募前の段階でデジタル企業と県内事業者・自治体がコンソーシアムを組成していることが原則求められる。

プロジェクト採択のポイントについて、愛媛県庁 デジタルシフト推進課 デジタル実装Gリーダー 山下陽平氏は「これまでにさまざまなスタートアップに実証実験で入ってもらいましたが、地域での実装や定着に繋げるのは本当に難しい。トライアングルエヒメでは何よりも現場での実装を大切に、デジタル技術を県内事業者が現場に合ったスペックで使いこなすことができることを重視し、実装の成果を定着させ、いかに県内に横展開できるかをサポートしています」と話す。

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