ニプロ 2030年度連結売上1兆円へ 世界の医療インフラ企業を目指す

透析医療(ダイアライザ)で世界シェア2位を誇るニプロが、2030年度連結売上高1兆円という目標を掲げた。医療機器・医薬品・ファーマパッケージング・再生医療を統合した垂直統合モデルで、グローバル医療インフラ企業としての存在感を高める。2025年には万博出展を通じて、「2050年の医療」を提示した。

山崎 剛司(ニプロ 代表取締役社長)

戦後復興期の1947年、滋賀での電球再生事業から始まったニプロ。当時の医療現場ではガラス製の器具が多く用いられており、ニプロでも1954年の日本硝子商事設立を経て、医療用のアンプル用硝子管・錠剤瓶用硝子管等の販売へと踏み出した。この頃から同社には独特の経営哲学があった。

「創業期、私たちは培った技術をガラスメーカーにも無償で提供しました。業界全体の底上げこそが、日本の医療水準向上につながると考えたからです」と、2025年6月に同社社長に就任した山崎剛司氏は説明する。この、社会の発展に貢献するという精神は、現在も同社のDNAとして脈々と受け継がれている。

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