コロナ後の飛躍に向かう 日本の観光、2大キーワード

コロナ禍において大きなダメージを受けた観光産業だが、ワクチンの普及と移動制限の緩和で光が見え始めている。株式会社岩岳リゾート代表の和田寛氏は、コロナ禍の外出制限の反動で人気を集めるアウトドア、そして海外からの観光客受け入れ再開に伴うインバウンド復活が2大キーワードになると予測する。

和田 寛(岩岳リゾート 代表取締役社長)

長野県白馬村は、1998年の長野オリンピックではスキージャンプ会場となり、スノーリゾートとしても国際的に名が知られるようになった。スキー・スノーボードが大切な観光資源である同村内においてリゾート施設を展開する企業が岩岳リゾートだ。同社では約5年前から、冬場だけでなく年間を通じた集客を実現する取り組みを行ってきた。1年を通じて観光客が来るリゾートになれば、スキー人口の減少や暖冬などのリスクを減らせ、観光事業者としてのビジネスを持続可能にできるためだ。

グリーンシーズン集客への
集中投資が結実

例えば、2018年には北アルプスが一望できるテラス「白馬マウンテンハーバー」を開設。もともとの絶景に加え、SNSで拡散される話題性のあるコンテンツを提供する、四季を通じて集客できるリゾートとして人気を集めている。夏場の白馬に遊びに来る観光客は少なかったが、これらの施策が奏功し、元々2~3万人にとどまっていた夏の来場者は、2019年には冬と同等の13万人にまで増えた。

ところがそこへコロナ禍が襲う。「2019~20年冬のシーズンは小雪で、冬の来場者が5万人にまで減ってしまったところへのコロナ禍。半年ほどは苦しい時期が続きました」と同社代表の和田寛氏は述懐する。

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