「南北問題」の克服が創生の鍵 選択と集中で「3つのワン」実現

製造業が盛んで経済的に恵まれる三重県。しかし一方では、「日本の三大南北問題」のひとつとされる地域間経済格差が進行し、数々の課題を惹起している。具体的には、どのような地域課題が存在し、県としてどのような課題克服策を構想・推進しているのだろうか?

伊勢志摩国立公園の中心を占める英虞湾。点在する島々のうち、賢島、間崎島、横山島は有人島だ

愛知県や岐阜県(南部)とともに「中京工業地帯」を形成する三重県は、日本屈指の「モノづくり」県である。

産業三部門別就業者比率(2015)は、1次産業3.7%(全国4.0%)、2次産業32.0%(全国25.0%)、3次産業64.3%(全国71.0%)であり、2次産業の比率が突出している。

製造品出荷額等は全国9位(2018)で、とりわけ電子部品・デバイス・電子回路製造業では全国1位(2017)だ。今世紀に入ってからの製造品出荷額等の中長期推移を見ても、リーマン・ショック(2008)後の一時期を除いて概ね増加基調にある。

強靭な製造業を基盤にした同県経済は豊かであり、1人当たり県内総生産5位(2016)、1人当たり県民所得9位(2016)につけている。

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