龍村美術織物 世界を見据え、織物をアートの域へ高める

京都市の龍村美術織物は、西陣織の世界に革新をもたらした創業者の意思を受け継ぎ、これまでにない発想を取り入れた数々の製品を生み出し続けている。他社とのコラボに積極的に取り組むほか、今後はECを軸に海外進出も強化していく方針だ。同社の事業変革と今後の構想を、代表の龍村育氏に聞いた。

龍村 育(株式会社龍村美術織物 代表取締役社長)

新たな芸術分野の「美術織物」を確立

龍村美術織物は1894(明治27)年に、初代の龍村平藏が創業した。初代平藏は西陣織の世界に「革新」を持ち込み、法隆寺や正倉院に伝わる古代裂(こだいぎれ)などの伝統的な織物の研究にも尽力。また、復元の第一人者として織物の地位を芸術の域に高めた。

「初代平藏は近隣の美術工芸学校から多数の若手デザイナーを起用し、画期的なデザインの織物づくりに取り組みました。また、織物の細部に深く入って研究しなければ抜きん出た作品は生み出せないと考え、古代裂の復元研究にも励みました。さらに、『美術織物』という新たな芸術分野を確立させています」と、同社現代表の龍村育氏は語る。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り85%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。