ワコールホールディングス 攻めの海外戦略で真のグローバル企業へ

2022年6月発表の中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で、高い感性と品質でひとりひとりのからだとこころに美しさと豊かさを提供し、「世界のワコールグループ」として進化・成長していくことを宣言したワコールホールディングス。事業戦略や人材育成への取り組みについて、安原弘展社長に聞いた。

安原 弘展(株式会社ワコールホールディングス 代表取締役社長執行役員)

長期ビジョン策定とともに
経営理念の枠組みを変更

1946年に婦人洋装装身具の卸商として産声を上げたワコール。物資不足だった当時、女性の生活水準向上にフォーカスした事業に対しては冷ややかな声もあったというが、創業者の塚本幸一氏は、これからの時代に必要なビジネスであるという信念のもと、日本人女性の体型に合う下着を追究し続けた。そして現在、下着業界における圧倒的な地位とブランド力を確立したワコールは、この6月に経営理念の枠組みを上場以来初めて変更するとともに、2030年に向けた経営戦略フレーム「VISION2030」を発表した。

「以前の経営理念は、創業直後から50年以上使ってきたものでした。ベテラン社員にとっては思い入れが強く、若手にとっても土台となる考え方ではありますが、時代の変化に対応できていないという点は否めません。例えば、『世の女性に』といった表現はダイバーシティ経営には合いませんし、日本だけを意識した表現は海外事業が成長した現状とずれています。そこで、2030年までという短いスパンで、当社が現代社会で果たすべき使命を考え直すことにしたのです」と代表取締役社長執行役員の安原弘展氏は語る。

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