公共交通まで含めた整備がカギ 着地型旅行による地域活性

名鉄グループでは、沿線地域を活性化すべく新たな観光の在り方を模索している。車社会の中京圏だが、魅力にあふれる各まちに訪日外国人観光客を誘うには移動の足となる公共交通が不可欠。「着地型旅行」の可能性と地域交通の果たす役割について、名古屋の事業構想大学院大学で議論した。

岩切 道郎 名古屋鉄道 取締役専務執行役員
地域活性化推進本部長

魅力発掘から誘客まで
地域と一体となった取り組みを

「観光の活性化は、人口減少社会において地域の活力維持・向上に資する有効な施策だと考えています」と話すのが、名古屋鉄道・地域活性化推進本部の岩切道郎氏。名古屋市生まれの岩切氏は、1986年に慶應義塾大学を卒業し名古屋鉄道へ入社。95年に祖父の設立した宮崎交通へ移るも、2005年に産業再生機構への支援要請ののち退社。2007年に名古屋鉄道へ再就職という異色のキャリアを持つ。

鉄道事業・開発事業を行う名古屋鉄道を中心とする名鉄グループは、1894年の創業で、2024年に130周年を迎える。交通、運送、不動産、レジャー・サービス、流通、航空関連サービス、その他の7つのセグメント、118社(2023年9月末現在)で形成される総合企業グループとして、「地域価値向上=名鉄グループの企業価値向上」とし、グループ全体で地域にとっての全体最適を目指し、沿線・地域の活性化に努めてきた。

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