60歳からの第二義務教育 超高齢社会を成長社会へ導く学び

超高齢社会の日本で、高齢者を「社会的資産」と捉え、その価値を高める取組が「60歳からの第二義務教育」だ。学び直しを社会参加や多世代交流という行動変容へと結びつけ、超高齢社会を成長社会へ転換ですることで『四方よし』となり、かつ次世代シニア市場を駆動する力が生まれる可能性がある。

今、第二義務教育で
高齢者の社会参加を促進

日本の義務教育は6歳から始まる。しかし世界でも特に高齢化が進んだ日本では「60歳からの第二義務教育」を提案したい。第一の義務教育は基礎学力の習得を目的にするのに対して、第二義務教育は、人生の後半における社会参加の促進を目的とする。高齢者を、地域で役割を担い、消費を牽引する「社会の資産」と捉える。つまり、ピンチをチャンスに変える逆転の発想である。

その必要性は現実の数字が示している。単身高齢者の世帯数は約900万に達し1、孤立は健康悪化の要因となっている。そしてバブル世代と団塊ジュニアを合わせた「次世代シニア」は約1500万人にもなり、団塊の世代の約2倍の規模となる2。今後、この巨大な世代を従来のように「社会的コスト」として捉えるのではなく、むしろ「社会的資産」や「成長のエンジン」と位置づける逆転の発想が求められている。その具体策が第二義務教育である。これは、生涯学習、社会参加、運動を組み合わせた「統合型政策」であり、同時に多様な需要を創出する「組合せ型ビジネス」でもある。すなわち高齢者のQOL(生活の質)向上、地域活性化、シニアビジネス、学校の再活性化につながる「個人×行政×産業×学校」の『四方よし』のモデルである(図)。

図 個人×行政×産業×学校の「四方よし」 

出典:三菱総合研究所

 

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