まだ見ぬエンターテインメントを生み出すヒットメーカーの覚悟と創造の未来

イマーシブシアターや謎解きイベントなど、観客がただ鑑賞するのではなく、物語や空間の中に入り込み、自ら考え、行動しながら楽しむ『体験型エンターテインメント』。 そのヒットメーカーとして、業界の最前線で独自の道を走り続けているのが、きださおりだ。創り手、経営者、母として駆け抜けながら、まだ見ぬ新たなエンターテインメントを切り拓く。

文・油井なおみ

 

きだ さおり(体験型エンターテインメント クリエイティブディレクター、プロデューサー)

失敗が開いた創造の扉
ものづくりに生きる道へ

「早い時期から家に大きなマッキントッシュがあったんです。お絵かきソフトもひと通り入っていたので、そこで絵を描いたり物語をつくるのが好きでした。インターネットに初めて出会ったときは衝撃でしたね。小学生でしたが、この田舎から抜け出せるんだという気持ちになりました」

小学生にして、自らコードを打ってホームページをつくり、自作の絵や物語を発表していた、きださおり。

当時はその創作が職業につながるとは思っていなかったという。

企画を立て、シナリオを書き、場所を探し、仕組みを考える。幅広くものづくりに携わるきだに、その原点を尋ねると、「大学受験に失敗したことかも」と意外な答えが返ってきた。

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