薬歴作成業務をAIで効率化、薬剤師だからできる患者対応に注力
人は、病院は選んでも薬局を選ぶことはあまりしない。処方薬はどの調剤薬局で購入しても大差ないからだ。しかし薬局も小売業であり、販売競争の中で「選ばれ」なければ生き残れない。そのカギを握るのが薬剤師だ。corteは彼らが患者に寄り添う時間を増やすためのAIによる業務支援サービスを提供している。

升澤 裕介(corte 代表取締役)
アメリカでは大手薬局が倒産
日本でも危機感を持ち改革を
「日本では今、薬局が本来の価値を発揮できていないのが一番の問題となっています」と話すのが、株式会社corteの代表取締役、升澤裕介氏だ。薬局の本来の価値とは、薬剤師という存在の価値である。処方箋にある薬を出すだけならロボットで構わない。そうではなく、一人ひとりの患者に寄り添い、生活習慣や健康にも寄り添い、どうすれば薬を間違いなくきちんと服用できるか、薬でどう病気や生活をコントロールするか、またはどうすれば減らしていけるのかを考える存在だ。
「医師と同じく薬剤師も人なので、彼らがそれぞれの能力を発揮することで、患者に選ばれる薬局にならないといけません。それには、薬を介して常に患者とコミュニケーションをとり、信頼関係を築ける薬剤師が必要です。そういう存在にならなければ、薬剤師という仕事は不要になってしまいます。アメリカでは、薬は宅配で届けばいいとなって、大手薬局がどんどん倒産しました。日本の薬局は法律があることでまだそうはなっていませんが、それでも危機感をもって改革を進めないといけません。そのためにAIを使って業務を効率化し、患者と向き合う時間を増やしてほしいと思います」
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