海事産業に技術革新の波、AIで目指す「決して止まらない船」
「止まらない船」の実現を目指して、大型船舶等の配電や制御システムなどの電気機器の開発、製造、工事、販売を行うBEMACが2018年に研究開発組織として設立した東京データラボ。AIやデータ分析技術を使い、BEMACの製品をより高度化させることがミッション。ラボ室長の中内大介氏に話を聞く。

中内 大介(BEMAC 執行役員 パワーエレクトロニクスセグメント セグメント長 兼務 東京データラボ室長)
船舶の総合電機メーカーとして
安全で安定的な航行に貢献
海運・造船・舶用工業からなる海事産業は、海に囲まれた日本を支える重要な産業の一つだ。海事産業における海運は、荷主から引き受けた荷物を、海運事業者が、自社船もしくは別に船主がいる船を使って運ぶ部分を指す。そして、船をつくる造船業と造船に必要な様々な機器や部品をつくる舶用工業が、海運事業を支えているという構図がある。この舶用工業分野に属するのがBEMACである。
「当社は船舶の総合電機メーカーです。大きいものだと全長400mにも達する船舶の隅々まで、電気を送るための配電盤の製造に加え、配線の設計と施工を行っています。配電盤や船の主要機器の状態を監視するデータロガーといった主力製品の国内シェアは50%を超え、国内トップです」と話すのが、東京データラボ室長の中内大介氏だ。海上物流は世界中の人々の生活を支えるインフラになっており、特に日本では輸出入品は重量ベースで99%が船舶で運ばれている。船舶を機器等のトラブルで止めないためのソリューションを創造することもBEMACの役割であり、その技術をより高度化することが東京データラボのコンセプトだと中内氏は言葉に力を込めた。
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