金融を核とした都市型地域商社として、ものづくり産業を支える

愛知県の地銀でトップシェアの名古屋銀行は、中期経営計画で「未来創造業への進化」を掲げる。「未来創造業」に求められるものは何か。金融機関の役割にどのような変化が起こっているのか。取締役頭取の藤原一朗氏に、今後のビジョンと成長戦略、地域経済活性化について聞いた。

藤原 一朗(名古屋銀行 取締役頭取)

変わる地域金融機関の役割
ソリューション提供の時代へ

名古屋銀行は1949年の創業以来、「地域社会の繁栄に奉仕する」ことを社是として、堅実な経営方針を維持し、先見性・先進性のある地域金融機関として地域の発展とともに歩んできた。

2017年には「10年ビジョン」として、「地域と徹底的に向かい合い、お客さまに対する新たな価値創造を通じて絶対的に必要とされる金融グループであり続ける」ことを掲げ、ビジョン達成に向けた2020年度からの第21次中期経営計画では、目指す姿として「銀行業から『未来創造業』へ」を打ち出している。頭取の藤原氏は、頭取に就任した2017年、「私たちの仕事は、過去のためではなく未来を創るためにやるべきものだ」という思いを強くし、「未来創造業」という言葉が思い浮かんだのだという。

「銀行業」から「未来創造業」へ進化していくと宣言した

「ただ単に資金をご融資するのではなく、なぜその資金が必要で、ご融資によってどのような将来像が描けるのかという段階からお客さまと一緒に議論することは、まさに未来の創造につながります」

背景にあるのは、従来型のビジネスモデルでは時代の要請に応えられないという危機感だ。

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