金融大変革時代に求められる 地域企業と共創できる人材

フィンテック企業の金融事業への参入が相次ぎ、銀行法などを含む「金融関連改正法案」も成立した。地域金融機関を取り巻く環境が劇的に変化する中で、地域経済の発展に貢献する組織が求められる。事業構想大学院大学では、新しい時代の地銀の組織と人材を考えるセミナーを2023年8月に開催した。

金融庁企画市場局参事官の新発田龍史氏と
山梨中央銀行常務取締役の田中教彦氏

銀行に求められる変革
行員のマインドセットを変える

「BX(バンク・トランスフォーメーション)と地域金融行政」で講演を行った金融庁企画市場局参事官の新発田龍史氏はまず、一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏の「知識創造バンク」という言葉を引用し、「銀行の本質は、お客さんの課題を解決することによって価値を創造することにあります」と述べた。

「ことに地域金融機関が持つ資金、人材、情報、ネットワークは、地域のハブになりうる固有の資源です。その資源を活かして今、地域で果たしている役割を機能ごとに分解し再構築すると、コンサルティング、ファンド、人材派遣といった従来の銀行の枠にはまらない多様な機能の集合体となるはずです。銀行というハコだけでなく、銀行員のマインドセットを変え、地域総合会社としての役割を果たしていく必要があります」と進むべき方向性を示した。

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