八女流 「流域資本」で育む、八女ならではの循環型林業モデル
福岡県最大の森林面積を誇り、江戸時代から続く歴史ある林業地である八女。この地で育った八女杉を「流域資本」として、地域と自然、社会をつなごうと、2019年に設立されたのが八女流だ。代表取締役の沖雅之氏に、これまでの事業発展の経緯や現在の取り組み、同社が目指す林業の変革について聞いた。
林業の6次産業化で
八女杉ブランドを再構築
福岡県南西部、熊本県や大分県との県境に位置する八女市は、約3.1万haという県下最大の森林面積を誇る。夏でも涼しい山間部には、冬は雪が積もるほどの厳しい寒さが訪れ、肥沃な土壌と寒暖の差が、木目の詰まった丈夫な八女杉をじっくりと育ててきた。江戸期にまで遡る歴史ある林業のまちである八女市内には、今も約20もの製材所があり、高い技術力を持つ多数の大工、職人が集積する。地域の中で山づくりから製材、加工、販売までを完結できるのが強みだ。
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