日本ホテル Suicaをルームキーに活用するホテル B4T
首都圏を中心にJR東日本のホテルブランドを展開する日本ホテルはJR赤羽駅とJR田端駅に「ホテルB4T」を開業した。予約からチェックイン、チェックアウトまでの手続きが、交通系ICカードSuicaやスマートフォンで完結するスマートな宿泊体験を提供している。
デジタルネイティブを
コアターゲットに非対面で接客
首都圏を中心に、東京ステーションホテルやメトロポリタンホテルズなど7つのホテルブランドを展開する日本ホテルは、2023年7月にJR赤羽駅そばに「ホテル B4T 赤羽」を、11月にJR田端駅から徒歩2分のところに「ホテル B4T 田端」をそれぞれ開業した。開発推進部の十楚晃一郎氏は「B4Tはベッド・フォー・トラベルの略で、JR東日本グループのスマートホテルの新たなブランド名」だと説明する。
ホテルB4Tの最大の特長は交通系ICカードのSuicaやスマートフォンのモバイルSuicaをルームキーとして使用できる、日本初の「Suicaスマートロック」を採用したことだ。予約からチェックイン、チェックアウトまでの手続きをすべてSuicaで完結させることで、「1秒も無駄にしないスムースな宿泊体験」を実現した。
コアターゲットは「デジタル上の体験が日常生活の中心になっており、非対面の接客を好意的に捉えていただけるデジタルネイティブといわれる層」だという。ホテル業界では顧客との接点を極めて重視し、接客に対するこだわりは各施設のアイデンティティにもなっている。しかし、コロナ禍を経て、対面サービスは必須ではないという意識が社会に芽生えた。
また、コロナ禍以前から業界全体の人手不足は恒常的な問題になっている。多くの施設では人材確保に力を注ぐ一方で、IT化の推進などによる省人化を図ってきた。このような時代背景から、ホテルB4Tのコンセプトは生まれた。
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