船舶から貯蔵タンク、エンジンまで 水素の全局面に技術を展開

川崎重工業は10年以上前から脱炭素社会の実現に向けた水素事業開発に取り組み、世界初の液化水素運搬船や宇宙事業で培った技術を活かした液化水素貯蔵タンクなどを社会実装している。水素サプライチェーン構築を目指す同社の戦略に迫る。

山本 滋(川崎重工業 水素戦略本部副本部長〔スマートエネルギーWeek2022/RX Japanにて〕)

「つくる」から「使うまで」
広範囲な技術を1社でカバー

船舶や鉄道車両、航空機、二輪車などのモビリティからガスタービンやガスエンジン、産業用プラントなどを幅広く手掛ける総合重工メーカー、川崎重工業。同社はカーボンニュートラルが世界の共通目標になるはるか前の2010年から、国際CO2フリー水素サプライチェーン構築を目指して水素事業に取り組んできた。世界初の液化水素運搬船や、宇宙事業で培った技術を活かした液化水素貯蔵タンク、水素ガスタービンなどの開発と社会実装も進めている。

「水素を『つくる』『運ぶ』『貯める』『使う』というサプライチェーン全体の技術を1社で保有する企業は世界的に見ても珍しく、その力を活かして脱炭素社会へ貢献したいと考えています」と川崎重工業水素戦略本部副本部長の山本滋氏は語る。

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