白鳳堂 積極的な市場開拓で熊野筆を世界へ
熊野町に江戸時代から伝わる熊野筆。経済産業大臣の指定も受けた伝統工芸品で、国内外で高い評価を得ている。量産品として国内シェアを拡大した歴史もあった熊野の筆作りに、新たな光を当てたのが白鳳堂だ。脈々と受け継がれた技術と、筆が生み出す文化を未来につなぐために必要なものとは――。
髙本 光 株式会社白鳳堂 常務取締役
熊野筆の伝統と素晴らしさを
守るべく会社を設立
熊野筆の原点は約200年前に遡る。白鳳堂の常務取締役、髙本光氏によれば「初めは主に書筆を作り、その技術を生かして商品の幅を広げていきました。やがて水彩や油絵などに使う欧州発祥の画筆の生産量が増え、最盛期は輸出品が大きなシェアを占めるようになります。しかし、受注増を背景に、産地では品質よりも商品の集約化や工程の簡略化などの効率が重視されるように」なっていったという。
その状況に疑問を抱いたのが、当時家業の筆作りに携わっていた髙本氏の父(現・白鳳堂会長)だ。「このままだと、結果的にお客様が離れていき、本来の筆を求めている人が困ることになる」。そう考えて1974年に創立したのが白鳳堂だ。量産品ではなく、面相筆や下絵筆、陶器の絵付け筆など、伝統工芸の職人が使うための筆を作ることを目的とした起業だった。
全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。
-
記事本文残り82%
月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!
初月無料トライアル!
- 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
- バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
- フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。