フェーズフリー協会 日常と非常時の境をなくす備えない防災

いま「フェーズフリー」という言葉が社会に広まっている。フェーズフリーとは、「日常時」と「非常時」という2つのフェーズをフリーにすること。つまり、それら局面の境をなくす、という意味だ。10年前の2014年にこの言葉を生み出した、フェーズフリー協会の代表理事を務める佐藤唯行氏に話を聞いた。

佐藤 唯行(フェーズフリー協会代表理事)

備えられないことを
前提に生まれた言葉

フェーズフリーとは、具体的に言えば「日常時」に気に入って使っている、または便利に使っているものやサービス、施設や設備を、災害発生時という「非常時」にもそのまま役立つものにする、という考え方をいう。現在は国連の気候変動適応の文脈においても提唱され、日本国内でも政府がフェーズフリーを基本計画に取り入れている。

フェーズフリーの生みの親である佐藤唯行氏は、この概念を創り出したきっかけについて「特にこれということはないんです。大学時代から防災というものを深く研究し始め、地味な問いを積み重ねて、フェーズフリーという着想に至りました」と話す。

日常時と非常時という2つのフェーズをフリーにする『フェーズフリー』

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