Retocos 離島の植物を自然派コスメの原料にする

椿、甘夏、ローゼル……。唐津市の離島で育てた植物を、質の高いコスメ原料として販売しているRetocos(リトコス)。耕作放棄地を開墾し、その土地に合った植物を栽培する活動から始め、障がい者やシニアの活用、PB開発、離島留学の受け入れなどにまで事業を拡げている。

三田 かおり(株式会社Retocos 代表取締役、
NPO法人リトコス 代表理事)

唐津市の8つの離島を
オーガニックアイランドに

高島、神集島、小川島、加唐島、加部島、松島、馬渡島、向島――佐賀県北部の玄界灘に浮かぶ8つの島々において、島で採れる植物の生産と加工品製造を支援する取り組み「オーガニックアイランドプロジェクト」が進行中だ。オーガニックコスメの原料となる植物を育てるため、各島の耕作放棄地を開墾。それぞれの島の特徴や風土に合わせ、お年寄りでも栽培しやすい植物を選び、自然農法で育てることで雇用を生み出している。

このプロジェクトを行っているのが、Retocos代表の三田かおり氏だ。三田氏は大学進学のために出身地である佐賀市を離れ、卒業後は外資系化粧品メーカーの販売に携わっていた。ところが、商品が自分自身の肌に合わなかったことから、「誰にでも自信を持って勧められる安全な化粧品をつくりたい」との想いで、原料となる自然派素材を探すように。2017年に佐賀にUターンして商工会連合会に再就職したところ、唐津市および玄海町を化粧品産業の集積地とすることを目指す「唐津コスメティック構想」の推進役である産学連携組織「ジャパン・コスメティックセンター(JCC)」に配属された。そして、加唐島のヤブツバキから採れる椿油とめぐり合ったのだ。

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