小嶋総本店 伝統を守り革新に挑み、日本酒を世界へ
慶長2(1597)年の安土桃山時代に創業し、日本で13番目に古い日本酒蔵元として知られる小嶋総本店。上杉家の御用酒屋を務めた歴史も有し、主力商品である「東光」という日本酒の銘柄は、酒蔵が米澤城から見て東に位置していたことに由来する。24代目蔵元、小嶋健市郎氏に話を聞いた。

小嶋 健市郎(株式会社小嶋総本店 第24代蔵元 代表取締役社長)
24代目として家業を継ぎ
全量純米酒化を果たす
「上杉家の御用酒屋になったのは、創業して間もない頃。頻繁に起こる飢饉のために食糧である米を減らさないようにと酒造りが禁止されることもある中、当蔵が酒造りを許されていたのはお城に納めるお酒を造っていたからだと伝えられています」
大正時代、2度の大火に見舞われながらも、日本有数の豪雪地帯で最上川という大河の恩恵を受けながら430年の歴史を今につなぐ小嶋総本店。そんな日本が誇る老舗企業を率いるのは、2015年に24代目蔵元として父親の後を継いだ代表取締役社長の小嶋健市郎氏だ。

米沢の地で地元に愛される酒を造り続ける
「日本酒製造は父の代から斜陽産業でしたが、それでも私が実家に戻ったときはまだ地元の日常酒としての比率が高かったんです。祖父の代に遡れば、地元の消費だけで充分経営が成り立っていた。父が実家に帰ってきた時は地元では日本酒とビールの消費量がまだ同じくらいで、今とはまったく別の世界がありました。しかし、私が代表になった時はすでに地元だけで経営が維持できる状態ではなかった。だから大市場、さらには世界市場で選ばれるブランドとなるために、事業承継後は質が高くストーリー性のある酒造りをするところから手を付けていきました」
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