位置情報を測定するみちびき7号機、H3ロケットで宇宙へ
準天頂衛星「みちびき7号機」を載せたH3ロケット9号機が、2026年8月11日に打上げに成功した。昨年12月の失敗以降、主衛星を載せた打上げは初めて。基幹ロケットの信頼回復に向けた重要な一歩となった。

連続での成功となった8月のH3ロケット打ち上げ
2026年8月11日、準天頂衛星システム「みちびき7号機」が種子島宇宙センターからH3ロケット9号機により打上げられた。2026年6月のH3ロケット6号機(30形態試験機)に続く成功で、日本のロケット技術の信頼を回復する成果となった。
6機目の衛星が宇宙へ
自前のデータで正確な情報を提供
準天頂衛星システム「みちびき」は日本が独自に整備・運用しているもので、日本とアジア・オセアニアに特化した地域衛星測位システムだ。地上の利用者に正確な位置・航法・時刻を届けるため、地球を周回する複数の測位衛星が測位信号を出している。「みちびき」は、GPSなど他の全球測位衛星システム(GNSS)と互換性を持つ信号も発信しつつ(GPS補完機能)、日本のニーズに合わせた機能として、センチメートル級の高精度測位と災害緊急時のメッセージ配信のサービスも担う。
サービス運用は2018年11月からで、準天頂軌道3機と静止軌道1機の4機体制で始まった。2025年7月には5機目の「みちびき6号機」が加わった。その後、2025年12月に「みちびき5号機」がH3ロケット8号機により打上げられたが、所定の軌道への投入に失敗し衛星の機体も失われた。

2025年12月に三菱電機鎌倉製作所で公開された「みちびき7号機」の機体。当初の打上げ予定は2026年2月だった
今後、「みちびき7号機」は、現在運用中の5機と合わせ、国内外に正しい位置・時刻の情報を提供する役割を果たしていく。決められた軌道に移動し、数カ月程度かけて試験を行った後、運用を開始する計画だ。国ではこの後、「みちびき」のみで測位が可能になる衛星7機での運用体制を早期に構築するとしている。2024年度補正予算により、「みちびき3号機」の後継機と「みちびき8号機」の開発が始まっており、2031年度の打上げを予定する。さらにその先は、7機のうちどれかが故障しても測位機能を維持できる11 機体制を目標に開発を進める。
コスト競争での勝利を目指すH3
信頼性を内外に示す
今回の成果は、打上げコストの削減を目指して開発された次世代基幹ロケットであるH3ロケットの利用拡大の面からも大きな意味がある。文部科学大臣の松本洋平氏は、「昨年12月の失敗以降初となる主衛星を搭載した打上げに成功したことを大変喜ばしく思います。今後とも打上げ実績を着実に積み重ね、我が国の基幹ロケットに対する国内外の信頼を取り戻していく必要があります」との談話を発表した。
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