経済安保・工業団地・人材育成の最前線 住商アジア大洋州トップが挑む成長戦略

かつて日本の技術やノウハウを持ち込んだアジアは、いまやDX、IT、エネルギー転換、都市開発の実践力で日本に新たな示唆を与える存在となっている。経済安全保障と官民連携、再エネ、工業団地で培った産業育成と人材育成の知見を、日本の成長や地方創生へ還元する次の時代の商社の役割を語る。

東野 博一
住友商事株式会社 専務執行役員 アジア大洋州総支配人、アジア大洋州住友商事グループCEO

DXで日本に先行する地域も
アジアと共に育つ新段階へ

田中 まず、アジア大洋州は住友商事グループの中でどのような役割を担っているのでしょうか。

東野 私はシンガポールを拠点に、ASEAN諸国、南アジア、豪州、ニュージーランドを含む14カ国、20を超える拠点を統括しています。当社は1950年代以降、各地に拠点を開設し、日本の技術、商品、資本を展開することでアジアと共に成長してきました。しかし近年は、従来の延長線だけでは捉えられない変化が起きています。DXやITの領域では、日本以上のスピード感で実装が進む地域も出てきており、日本がアジアをリードする時代から、アジアと一緒に考え、共に学び、共に発展する段階に入っています。アジアは当社の成長を支える重要地域であると同時に、日本の将来にもつながる知見を蓄積できる地域でもあります。

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