大容量通信を支える国際海底ケーブル 情報通信インフラを守るには

日本の国際通信の99%を支える国際海底ケーブルは、情報化社会の基盤となる重要なインフラだ。地政学的リスクの高まりもあり、その安全確保に注目が集まる。ケーブルが損傷した場合に備えた迅速な復旧体制の確立や、多ルート化をはじめとする強靭化に向けた検討が進む。

三菱総合研究所 先進技術・セキュリティ事業本部の小野真之介氏。海底ケーブルの安全確保については同氏の「有事を想定した海底ケーブルの防護・強靭化」(https://www.mri.co.jp/knowledge/column/20240524.html)を参照

四方を海に囲まれた日本で、大容量の情報通信を担っているのが海底ケーブルだ。海外と日本をつなぐ海底ケーブルの数は2023年末時点で22本に達し、国際通信の99%はこれらの海底ケーブルを通じてやり取りされている。メディアを支える情報通信インフラの強靭化にあたり、国際海底ケーブルは注目を集めるようになった。2024年4月には、米Google社が米国大陸と日本の間に新たな光ファイバーケーブルを敷設すると発表した。KDDIやNECなども協力し、1つは三重県志摩市、もう1つは茨城県高萩市に陸揚げされるという。

日本と世界をつなぐ海底ケーブル

現在、22本の海底ケーブルが日本と海外を接続している
出典:Submarine Cable Mapより三菱総研作成

 

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