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宮崎県綾町で行政、民間、NPO、町民が連携したデザインプロジェクト「aya100」。広報物作成から食育イベント、有名シェフと協働したメニュー開発、就農人材育成などデザインの視点を活かして、多面的な角度からの地域農業振興をおこなっている。
文・鈴木紗栄 日本デザイン振興会
宮崎県綾町は、宮崎市の中心市街地からもほどなく車で約40分。美しい里山が広がり、これぞ日本の田舎とも言える風景に安心と郷愁を覚える。この風景が当たり前のように昔からそこにあるもの、ややもすると近代社会から取り残された前時代的なものとして思われがちであるが、綾町においては先人たちの知恵と努力の結果、継続していまなおこの風景が守られているのである。そしてここはいま、デザインを活用した農業ビジネスのリーディング・エッジだ。
綾町では1988年、全国初の「自然生態系農業の推進に関する条例」を制定。オーガニックの町として知られている。 Photo by 竹内貴誉詞
総面積の80%を山林が占める綾町は、古くから林業とそれにまつわる産業により生計を成していたが、高度成長期には機械化とともに就労の場がなくなり人口も激減、「夜逃げの町」と呼ばれるまでになった。
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