動作解析AIでスキルアップを実感 スキー産業の衰退を救え

富士通ローンチパッドと長野県スキー連盟は、スポーツ庁が実施する「地域版SOIP(スポーツオープンイノベーション)推進事業」を活用し、動作解析AIによるスキーのスキルアップとコミュニティの機能を併せ持つアプリを開発。先端技術をフル活用し、スキー産業の活性化を目指す。

日本のスキー人口は、ピーク時の1993年から現在は15%程度まで減少している(写真はイメージ)

減り続けるスキー人口に歯止めを

日本生産性本部の「レジャー白書」によれば、スキー・スノーボード人口は1993年の1860万人をピークに、2020年にはスキー270万人、スノーボード160万人まで減少している。また、日本鋼索交通協会の調査によれば、鋼索(リフト)のあるスキー場の数は1999年の698ヵ所から2022年に437ヵ所まで減少。直近ではコロナ禍によって全国でスキー場の休廃業が相次いでいる。

アジア圏を中心とした訪日外国人観光客のスキー・スノーボード人気は高いものの、インバウンドの獲得とともに国内のファンを増やさなければ、業界に明るい未来はない。

スキー・スノーボードの魅力を社会に伝えて競技人口の減少に歯止めをかけ、さらに反転させ、産業を活性化することを目的に、富士通ローンチパッドと長野県スキー連盟は共同で、新アプリの開発に取り組んでいる。富士通ローンチパッドは2022年に富士通が新規事業の立ち上げ・育成のために設立した企業であり、長野県スキー連盟は日本スキー発祥の地である長野県を舞台に、スキー大会の開催や選手育成に取り組んでいる。

競技人口を増やすには、新規顧客の獲得、リピーターの拡大、愛好者の離脱防止といった方法が挙げられるが、富士通ローンチパッドはリピート施策に注目したという。「新規獲得と離脱防止はすでに成果が出ているからです。若者世代のスキー・スノーボード経験率は約20%と過去最高を記録しており、年1回以上スキーをする人の数もコロナ禍前後で変化がありませんでした」(富士通ローンチパッド)

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