美濃窯業 耐火物セラミックスを軸に事業ポートフォリオを再構築

セラミックスメーカーの美濃窯業は、耐火物セラミックス、プラント、建材及び舗装用材という3つのセグメントを組み合わせ、時代の変化に対応できる事業ポートフォリオを組んでいる。中期経営計画で「セラミックスαカンパニー」への進化を目指す同社の事業構想について、社長の太田滋俊氏に話を聞いた。

太田 滋俊(美濃窯業株式会社 代表取締役社長)

ニッチ市場で独自の地位を
確立したセラミックスメーカー

1918年に岐阜県瑞浪市で創業した美濃窯業。古くから陶磁器の産地として知られる東濃地方で、耐火煉瓦や耐酸煉瓦の製造を手がける個人事業からスタートを切った。以来、鉄鋼・非鉄金属、セメント・石灰、ガラス、ごみ焼却炉など各種工業炉向けに耐火物を提供し、日本の重厚長大産業を支えるセラミックス製品をつくり続けている。いまでは耐火物セラミックス、プラント、建材及び舗装用材という3つのセグメントで約150億円の売上(2025年3月期実績)を誇る東証スタンダード上場企業へと成長を遂げた。

「基本的にはBtoBビジネスなので一般に名前は知られていないかもしれませんが、セメント向け耐火物では国内トップシェアです。かつては『鉄は国家なり』と言われた時代もありましたが、産業構造の変化と共に粗鋼生産量は減少に転じ、鉄鋼業向けの市場は大手企業の寡占状態になりました。それでも当社が生き残ることができたのは、総需要の1割にも満たないセメント用耐火物というニッチな市場で独自のポジションを確立したからです」と代表取締役社長の太田滋俊氏は語る。

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