三甲 プラスチック物流機器に特化したことが成長の原動力に

三甲は1951年に紡績工場として始まり、1961年からプラスチック製品の製造を開始した。当時は誰も手掛けていなかった産業用に特化することで成長し、現在はプラスチック物流機器の分野で唯一無二の存在感を誇る。同社の発展を支えるものは何か、代表取締役社長の後藤利彦氏に話を聞いた。

後藤 利彦(三甲株式会社 代表取締役社長)

製造アイテム数日本一
勉強会で商社との関係も密に

三甲は、コンテナとパレットが合体した「コンパレッター」という輸送ボックスをはじめ、コンテナボックスやパレットなど、様々な物流用のプラスチック製品を開発製造している。日本国内における業界シェアは60%。国内の営業拠点数は69カ所、工場拠点数は28カ所、グループ全体の売上は2025年に2015億円となった。製造する物流資材は1万点を超え、アイテム数は業界1位を誇る。さらに、年間約350から400品種もの新製品を生み出していることも大きな特徴だ。

日本初の2色成形技術による2色コンテナ。180度回転させることで、商品を入れて搬送するスタッキング(積み重ね)と、空箱での保管・返送に便利なネスティング(収納)を使い分けできる。2色化により積み重ね方向の視認性が高まり、作業性も向上した

代表取締役社長の後藤利彦氏は「これほどの規模で展開できるのは、全国の営業所にいる350人の営業担当者が現場の声を集めていることに加え、当社がお付き合いしている全国の代理店、つまり商社さんの力が大きい」と話す。営業担当者と商社がユーザーから情報を吸い上げ、それに三甲が応える。

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