先代から事業と「想い」を引き継ぐ 肢体不自由者向け入力ツール

肢体不自由者向けの入力支援ツールを開発するテクノツール。代表取締役の島田真太郎氏は2021年に創業者の父から事業を引き継ぎ、ツール開発に加えて就労支援事業やコンサルティング事業への新規参入を目指している。

島田 真太郎(テクノツール 代表取締役)

多様な入力ツールで
肢体不自由者の自己実現を支援

1994年に創業されたテクノツールは、肢体不自由者向け入力機器の企画、開発、販売を行う企業だ。パソコンやスマートフォン、ゲーム機などへの入力操作をアシストすることにより、肢体不自由者の働く、学ぶ、遊ぶなど様々なシーンにおける自己実現や社会参加を後押ししてきた。

「私達は当たり前のようにコンピューターに囲まれて暮らしています。本来ならば体が不自由な人ほどコンピューターの恩恵を受けられるはずなのですが、既存の入力ツールは手を前提に作られています。この圧倒的な選択肢の少なさが障害を生み出しているのです」と代表取締役の島田真太郎氏は語る。真太郎氏の姉は、生まれつき重い身体・知的障害を持ち、4歳で亡くなった。そのことをきかっけに、父の島田努氏がテクノツールを創業、2021年に真太郎氏が会社を継いだ。

テクノツールは1996年に初の自社製品「小型ひらがなキーボード/98」を発売して以降、一般的なキーボード、マウス、タッチパネル、ゲームコントローラー等の操作が困難な人向けの多様な入力インターフェイスデバイスや、アームサポートや固定具等の周辺デバイス、点字文書作成ソフトなどを幅広く開発してきた。2020年にはNintendo Switch公式の障害者向けコントローラー「Flex Controller」の開発監修および販売を担当、同製品の利用は世界中に広がっている。

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