医療保険財政と国民の理解をテーマに議論 再生医療の価格をどう決める

国民医療費の増大が社会課題となる中、革新的新薬や再生医療の価値をいかに適正に評価するかが問われている。財務省や大学の専門家が薬価制度の在り方を議論し、費用対効果の検証やデータ収集基盤の整備など、持続可能な医療制度の実現に向けた方策を探った。

治療の価値をいかに評価するかは、再生医療の社会実装のために重要だ(写真はイメージ)
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国民医療費の増大は社会の課題
医療に対する費用対効果の評価を

高齢人口の増加に伴う医療費の増大は、皆保険制度のもとにある日本にとって重大な問題だ。財務省主計局長の宇波弘貴氏は「薬価制度における持続性確保とイノベーションの両立」のタイトルで講演した。これまでの経緯として、1990年頃から高齢化に伴う社会保障関係費が増加する一方、財源不足を補うための国債発行により国としての財政が悪化し、また現役世代の保険料負担が上昇してきた。「現在の社会保障制度の給付と負担のアンバランスは持続可能ではなく、国民負担を引き上げて高福祉高負担を目指すか、自助を強くして給付の伸びを抑えるか、進むべき方向を正面から議論すべき時に来ています」と述べた。同氏は薬価制度改革の取り組みについて、持続性確保の観点から薬価改定により市場価格の反映が必要であるとし、同時にイノベーションの創出に向けた新薬創出・適応外薬解消等促進加算(新薬創出等加算)の充実を図ってきた国の政策を説明した。

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