戦略的なM&Aと新商品開発で成長 竹下製菓の事業承継

九州エリアで有名なアイスクリーム「ブラックモンブラン」の製造を手掛ける竹下製菓。父から会社を承継した5代目社長の竹下真由氏は、新商品開発とM&A戦略により、社長就任以来売上高を2倍に拡大。「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2023」も受賞した注目の経営者だ。

竹下製菓は菓子・冷菓領域で積極的にM&Aを推進している。竹下製菓の竹下真由社長(右)と、買収した清水屋食品の清水敬子前社長(左)

九州のソウルフード

佐賀県小城市に本社を置く竹下製菓は、九州エリアで圧倒的な知名度を誇るアイスクリーム「ブラックモンブラン」の製造などを手掛ける食品会社だ。創業は1894年と、120年以上の歴史を持つ。初代の竹下佐七氏は、長崎から手に入れた洋菓子のレシピを用いてマシュマロやカステラ、ビスケットなどを製造して成功。戦後は学校給食のパンなども製造し、1958年に冷菓(アイスクリーム)部門を創設した。

“九州の子供のソウルフード”とも表現される看板商品のブラックモンブランは、先々代社長の竹下小太郎が1969年に開発。着色料と甘味料で水に味をつけたアイス菓子が一般だった当時、バニラアイスにチョコレート、クッキークランチをコーティングした洋菓子風の高級感を持つブラックモンブランは子供から大人気となり、日本全国で模倣商品が多数生まれた。現在はブラックモンブラン及びその派生商品を軸に、マシュマロやチョコレートなどを九州を中心に販売している。

九州エリアで絶大な知名度と人気を誇る竹下製菓の「ブラックモンブラン」

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