ベネッセシニアサポート 管理職にこそ介護休業の知識が必要

育児・介護休業法という名称から、育児と介護を同じように捉えがちだが、両者には決定的な違いがある。ベネッセシニアサポートは25年以上に及ぶベネッセグループの介護事業の実績をもとに、介護と仕事の両立支援サービスを提供。従業員一人ひとりが自律して課題をマネジメントできる環境整備を提案する。

井木 みな恵(ベネッセシニアサポート法人事業部部長)

始まりと終わりが明確な育児と
先々の見通しがつきにくい介護

1992年施行の「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(通称、育児・介護休業法)」は、子育てや介護などで時間的制約を抱えている時期の労働者の仕事と家庭の両立支援を支援することを主眼としている。家族のケアという意味では育児も介護も同じだが、「実態はまったく異なる」と指摘するのがベネッセシニアサポート法人事業部部長の井木みな恵氏だ。

「育児は子どもの成長を見守る喜びがありますし、妊娠から出産、育児が一段落するまでの見通しがつくので、予定も組み立てやすい。それに対して、介護は予告なく始まり、その後いつ何が起こるのか予想が難しい上に、自分の親が変化していく姿を目の当たりにするわけです。家族のケアをする大変さは比べるべくもないのですが、両者に大きな違いがあることはもっと知っていただきたいと思っています」

ベネッセグループでは1995年から介護事業を手掛け、現在はベネッセスタイルケアが全国に350以上の有料老人ホームと約40の在宅介護サービス拠点を運営している。その子会社として2014年に設立したのがベネッセシニアサポートで、有料老人ホームの紹介事業と法人向けの仕事と介護の両立支援サービス「Work&Care」を提供する。実はその少し前から「グループ内で今後働く人たちの介護離職が課題になるであろう、その社会課題に対しベネッセとして何かできないか?と、介護と仕事の両立支援が必要と考えた社員が社内の新規事業コンペに出したアイデアが認められ、Work&Careの事業へとつながった」という。

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