「日本の勝ち筋」を軸にした宇宙産業の拡大と統合に向けて

世界の宇宙産業の急速な拡大の中、宇宙戦略基金の創設など、政府による民間支援が本格化している。その司令塔である内閣府宇宙開発戦略推進事務局の宮下陽輔氏に、日本の勝ち筋と、スピーディかつ持続的な宇宙産業振興の戦略を聞いた。

宮下 陽輔(内閣府宇宙開発戦略推進事務局 参事官補佐)

宇宙政策の統合的マネジメント
日本の「自立性」と「自律性」を確保

内閣府宇宙開発戦略推進事務局は、内閣総理大臣を本部長とする宇宙開発戦略本部で策定する宇宙基本計画・宇宙安全保障構想にもとづいた政策の推進計画・調整を担っている。文部科学省、経済産業省、総務省などが各省で進めていた宇宙関連事業を、統一方針のもとに効果的に進めるための「司令塔」として2008年に設置された。

この総合調整機能に加えて、準天頂衛星システム「みちびき」の運用と、「宇宙活動法」を始めとする宇宙関連法の所管が主な任務だ。現在、水平離陸型宇宙機を使用したサブオービタル飛行や宇宙機の大気圏再突入、再使用型のロケットなど、宇宙輸送形態が多様化している上、宇宙空間での活動も従来の想定を超えたものになってきている。宇宙活動の拡大と変容に合わせて、法改正の検討も進めている。

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