シーパーツ 中古車部品販売の新たな仕組みを確立し、業界を革新
中古車の買取・販売会社のシーパーツは2020年に、国内の自動車リサイクル業者と海外バイヤーをつなぐ自動車リユース部品専門のオークションサービスを開発し、売上を伸ばしている。その特長は、中古車をそのまま販売するか、部品にバラして販売するかでどちらが高く売れるかを判断できる仕組みにある。
海外バイヤーに直接つながる
画期的な中古車部品販売システム
「壊れにくく、安い」と、日本車はロシア、東南アジアや中東、アフリカ、中南米などで高い評価を得ている。実際にこれらのエリアで走る日本車は10~15年前に市場に出た車が主流で、部品を取り換えながら長く乗ることが当たり前の文化として根付いている。
これら日本車のリユース部品は、各国のバイヤーが日本に滞在して仕入れを行い、本国に送るケースが大半だ。シーパーツはその市場に2020年、全国の自動車リサイクル業者と海外のバイヤーとをつなぐ自動車リユース部品専門のオークションサービス「GAPRAS(ギャプラス)」を新たに開発し、投入した。
図 「GAPRAS」の仕組み
「GAPRAS」は、自動車リサイクル工場と国内外企業をつなぐ自動車リサイクル部品専門BtoBオークションサイト。車輌から必要な部品だけでも入札可能。プロが品質チェックした車輌や部品の状態を動画や写真で確認できる
GAPRASの最大の特長は、中古車を丸ごと1台販売するか、バラバラにして部品として販売するか、どちらが高く売れるかの査定を瞬時に行うシステムを導入したことだ。限られたバイヤーと対面で商談を行う場合に比べ、エンジンはA社、ドアはB社など出品車両の部品ごとに最も高値で入札した複数のバイヤーへ販売できるため、車両1台あたりの利益を最大化できる。同社では中古車販売業も手がけており、社長の岡本明宏氏曰く「中古車で売った方がいいのか、部品で売った方が高く売れるのか、その判断でいつも苦労してきた」という経験が、その仕組みに活かされている。
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