非接触バイタルセンシングでPHR収集 健康「未来予測」を実現へ

PHR(パーソナルヘルスレコード)の活用では、生活者の負担が少ない方法でより多くのデータを集める必要がある。医療データサービスを手掛けるメディカル・データ・ビジョンは非接触バイタルセンシングのスタートアップと資本業務提携によって、PHR市場での飛躍を目指す。

日本最大級の医療・健康DB

2003年に設立されたメディカル・データ・ビジョン(MDV)は、医療機関と企業をつなぐデータサービスを展開する。病院に対して経営支援システムなどを提供するとともに、二次利用許諾・同意を得た医療・健康データを、「さくらデータバンク」として蓄積。分析データを製薬会社や保険会社、研究機関等に対して販売するビジネスモデルだ。さくらデータバンクは現在4120万人(472施設、がん拠点234施設含む)の診療データを保有する日本最大規模の診療データベースとなっており、この他にも、健保組合データを793万人分保有する。

「私達は『生活者の健康・医療への参加』を事業目標のひとつに掲げています。これまでのような『体調が悪くなれば病院に行き、治療は先生にお任せ』ではなく、生活者が医療・健康情報を自己管理し、主体的な治療の意思決定などを行い、医療に参加することが重要になっています。そのためには診療データを個人に返すことが必要です」とMDVの岩崎博之代表取締役社長は述べる。

岩崎 博之 メディカル・データ・ビジョン 代表取締役社長(左)、
金 一石 代表取締役CEO(右)

もともと同社は2015年に一般向けサービスとして「カルテコ」を開始していた。患者や健康診断の受診者が、自身の診断情報や健診情報をオンライン上に保管し、スマートフォンなどでいつでもどこでも閲覧できるPHRシステムで、2020年にはアプリ版もリリースしている。

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