デジタルツインが都市を変える スマートシティの実現にも貢献

現実世界の事象をデジタルで再現する「デジタルツイン」は何をもたらすのか。それは、精度の高いシミュレーションや分析、未来予測を可能にし、都市においては、スマートシティを構成する技術の1つになる。

沼倉 正吾(Symmetry Dimensions Inc. CEO)

デジタルツインとは何か

この1~2年で急速に注目度を高めているキーワードが「デジタルツイン」だ。デジタルツインとは、現実世界の事象をデジタルで再現した双子(ツイン)のことであり、現実の場所や物、事などをデジタルデータに変換して構築される。2014年10月に設立され、デジタルツインの研究開発に力を注いでいるSymmetry Dimensions Inc.(以下、シンメトリー)、沼倉正吾CEOは次のように解説する。

デジタルツインでスマートシティを実現

出典:Symmetry Dimensions Inc.資料

 

「背景として5Gが登場し、大規模なデータを容易に扱えるようになったことが大きく影響しています。もともと、デジタルツインは製造現場で始まりました。実際の製品を開発する前に、デジタル上でその製品を再現し、形状や動き、材料の特性などをシミュレーションすることに使われていました。それが5Gによって、製品単位ではなく、もっと広い空間や都市という単位でデジタルツインを実現できるようになったんです」

また、IoTのセンサーでまちの情報をリアルタイムで取得したり、ドローンで現実の地形や建物をスキャンして3次元データを生成したりなど、様々なテクノロジーの進化や低コスト化がデジタルツインを可能にしている。

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