神戸市が「世界標準」の起業家を育成

神戸市がITを活用したスタートアップ支援を開始すると決めてからわずか2年。世界的VC「500 Startups」との提携や、アフリカ・ルワンダとのIT分野での交流など、全国が驚く事業を次々と推進している。

神戸市は、1868年の開港に伴い造船所をつくったことがキーポイントとなり、造船由来の機械製造業、タービン発電機、原子力発電、鉄道、航空機の部品の加工などのものづくり産業が基幹産業となり栄えてきた。その後、1995年に阪神・淡路大震災の被害を受けた後は、その立て直しのため、市役所が先頭にたち、医療産業都市として先端医療の拠点とするなど、新産業の創出を牽引してきた。

今後は産業の中心がITになることを踏まえ、久元喜造・神戸市長が副市長時代に「行政によるIT活用の推進」を掲げたことで、2015年4月より、ITを使ったビジネスを展開するスタートアップ支援を推進している。

スタートアップ支援において、地域の企業や大学、VCが有機的に結びつくエコシステムを作り、シリコンバレーのような地域を目指す神戸市が柱に据えるのは、シリコンバレーを本拠に世界60ヵ国以上で1800社以上に出資する世界的VC「500 Start ups」との協業だ。

2016年8月~9月にかけて第一弾の取り組みとして「500 Startups Kobe Pre-Accelerator」を行った。約10倍の倍率の選抜を突破した23社に対して500 Startupsのグローバルに活躍するアドバイザーによる1対1形式のメンタリングを通じて、世界を舞台に活躍するマインドの醸成や、専門家によるマーケティングの指導、VCや大企業から投資を呼び込む実践的なノウハウなどの講義、投資家に向けたプレゼンテーションが実施された。

また、神戸市内の神戸情報大学院大学が日本で最も多くのルワンダ人を留学生として受け入れている教育機関であることにも着目。ルワンダもITを活用した経済成長を国策として目指していることから、神戸市はジェトロの地域間交流支援(RIT)事業などを活用してルワンダと情報通信技術(ICT)産業分野で交流を深めており、今年度からは市内企業と現地企業とのマッチングアレンジも開始する。

多名部重則 神戸市医療・新産業本部 新産業創造担当課長

コード・フォー・ジャパン代表の
関治之氏ら専門人材を登用

わずか2年で急速に進化した神戸市によるスタートアップ支援の取り組みだが、当初は支援する対象者がなかなか見つからなかった。「今、考えてみると、ITで新しいビジネスを起こそうという若者は、日本全体でも、シリコンバレーのようにいるわけではありません」と、神戸市医療・新産業本部新産業創造担当課長の多名部重則氏は言う。

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