2017年4月号
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環境会議

自然と「無関係」な関係で野生動物と共に生きていく

土居 利光(恩賜上野動物園 園長)

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地球環境の変化に影響を受けるのは、人間だけではない。確実に野生動物にも影響が及んでいるはずだが、私たちがそれを直接感じることはあまりない。恩賜上野動物園では、学習プログラムの実施や、インターネットサイト「UENO PLANET」の開設など、動物や上野の自然を知ってもらう活動を強化している。私たちが世界各地の動物を見ることができる、最も身近な場所である動物園は、環境が急激に変化している今、どのような役割を担っているのだろうか。

ホッキョクグマは、地球温暖化で氷が溶けて無くなると、生活する範囲が狭くなり、アザラシなどの捕食も困難になる。 写真提供:恩賜上野動物園

環境との相互作用の中で野生動物は生きている

―地球環境の急激な変化は、野生動物にどの様な影響を及ぼしているのでしょうか。

気候変動ということで言えば、どのような動物でも危機的状況に陥る可能性はあります。たとえ今、それが顕在化していないとしても。

例えば、ホッキョクグマは氷の隙間から顔を出すアザラシなどを捕食して生きています。氷が溶けて無くなれば、陸上で生活する範囲が狭まり、エサを捕りにくくなります。

野生動物は環境との相互作用の中で生きています。もちろん人間も例外ではありません。一定の環境の中で生きるということは、環境の中にあるものを取り入れて、何かを排出するということです。つまり、環境の中で生きているかぎり、どのようなことをしても、環境に影響を与えるということになります。環境はそのバランスで成り立っていて、動物はそれに合わせて進化していくのです。

―動物は環境の変化に対し、どのように進化してきたのでしょうか。

どんな動物も環境に適応して進化してきました。例えば、クロサイはやぶ地や森林に、シロサイは草原に生息しています。そのため、クロサイは枝や葉が食べやすい尖った上唇を持っていますが、シロサイは草を食べやすい平たい唇になっています。環境に適応してそのように進化したわけです。

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