「九州はひとつ」を合言葉に7県一体の観光ブランディング

福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島。それぞれに特色を持った7県を「九州」という一地域と捉えて、広域観光戦略を展開する九州観光推進機構。「九州はひとつ」の意識浸透を図り、九州観光のブランディングを進めている。山あり、海あり、川ありと多彩で豊かな自然が自慢の九州では、「アジアに一番近い日本」を強みとして、アジアからの訪日観光客対策を展開。特に自然を活かした九州オルレは独自の取り組みとして注目される。

理念は「九州はひとつ」
法人化で社会的信用の高まり

―九州観光推進機構の理念や方針をお聞かせください。

九州観光推進機構は、2005年に発足した、九州7県と民間企業から成る組織です。九州にやって来る観光客は「各県」にではなく、「九州」にやって来る時代。だから情報発信も観光地づくりも九州が一体となって進めていかなければならない、という理念でスタートしました。第1期にあたる2005年~2013年の9年間は広域観光推進の基礎づくりの期間でした。バラバラだった九州各県がひとつになるには、各県それぞれ、自分の県を推したいという考えを乗り越えなければなりません。当初は苦労しましたが、今ではお客さまは「隣の県に来る」ではなく「九州に来る」。それが自分たちの県のためにもなる、という意識が浸透しています。

 

図1 九州の外国人入国者数の推移

出典:法務省出入国管理統計より九州観光推進機構にて集計

 

第2期は2014年~2023年。大きく変わったのは、2014年に一般社団法人化をしたことです。このことで、社会的信用が高まり、補助金の契約などもできるようになりました。また、スタッフも第1期までは各県からの派遣ばかりでしたが、現在はプロパー社員も2名採用し、発足当時25名だった社員は現在では36名に増えました。

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