富山市 森雅志市長インタビュー 世界が注目する環境未来都市へ

「環境未来都市」構想を掲げる富山市は、再生可能エネルギーと農業を組み合わせた郊外地域の再生プロジェクトを推進。その取り組みは海外からも注目され、技術・システムの輸出計画が動き出した。森雅志市長に事業の狙いや成果を聞いた。

コンパクトシティ施策によって、高齢者の外出増や消費拡大等の経済効果が生まれている

コンパクトシティ化とともに郊外部の農業を再生

富山市が推進する「環境未来都市」構想は、中心市街地と郊外地域をそれぞれ活性化させることが目的です。

全国から注目を集めるコンパクトシティ施策は、公共交通の質を上げて車に頼らないライフスタイルを実現し、市中心部に賑わいを取り戻すための挑戦です。具体的には、LRT(次世代型路面電車システム)など公共交通の整備、花や音楽にあふれ散策が楽しくなるようなまちづくりといったハード施策に加え、指定の花屋で購入した花束を持ってLRTに乗車すると、運賃が無料になるなど生活を“わくわく”させるアイデア施策を実現してきました。その結果、街に繰り出す元気な高齢者が増え、公共交通の利用者増で酒類消費量も伸びるといった経済活性化効果が生まれています。

一方、もうひとつの重要な課題が、郊外地域の位置づけと、人口の6割を占める郊外居住者の地域特性に応じた質の高いライフスタイル構築です。私は、そのアプローチの一つが農業だと思っています。

人口減少・超高齢社会における農業を取り巻く問題は深刻です。例えば、農業従事者の高齢化によって、野菜を作る優れた技術があっても体力的に運搬が難しいため、現場では重量野菜の生産が敬遠されています。この農業者のところに、農業に関心の高い若者たちが技術を学びに訪れるようになれば、爽やかな風を感じながら自然の中で農作業をする喜びを体感してもらえるでしょう。

郊外地域では、こうした充足感のあるライフスタイルを積極的に発信していくことに加えて、新しい雇用につながる次世代型農業を整備していくことが必要です。現在、富山市の各地で新しい農業プロジェクトが動き出しています。

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