「伝統と革新」を信条に、斬新な発想と弛まぬ努力で未来の書道界を担う
世界10か国以上で書道パフォーマンスを披露するほか、VRや文字の立体作品など、これまでにはない形を模索し、作品を発表している書道家、青柳美扇。だが歴史ある書道という世界で、若くして実力を認められ、さらに新たな挑戦を続けるというのは容易なことではない。華やかな活躍の裏側で、前例のない道をどう切り拓いてきたのか。
文・油井なおみ
書道も書道パフォーマンスも
努力を重ね続けて両立する
白い和紙の上で美しい文字が躍動する。青柳美扇の書は、文字自身が意志を持って語りかけてくるような生命力に溢れ、見る者を魅了する。
青柳が書道と出会ったのは、4歳のころ。和裁の先生をしていた祖母の影響で、お花やお茶など、日本文化を嗜む中でのことだった。
「書けば書くほど褒めてもらえるので楽しくて、お習字が一番好きになったんです。お転婆で走り回っている子でしたがお習字だけは続きました」
数々の賞を受賞するなど、着実に力をつけ、書道を専門に学べる大学に進学するが、そこで衝撃を受ける。
「自分はすごく字が上手だと思っていて、最初の授業も自信満々で受けていました。ところが、いざ作品を提出したら先生に『すごい下手だ』と言われたんです。そのときは驚いて、『先生、目がおかしいんやな』と思いました(笑)。ただ、初めて下手と言われたのでめちゃくちゃ悔しくて。下手と言われた理由を知りたいと思いました」
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