リカレント教育時代の新しい知 新しい学びへの課題とは

成熟社会とリカレント教育

世界の教育は大きなターニングポイントにある。足元の日本だけ見ても入試改革や学習指導要領の改訂など〈こども〉の学びや教育方法が注目されている。感染症の拡大によって学びの方法すら一変したように思える。しかし教育や学びは〈こども〉だけのものでは決してない。〈大人〉の学びにも大きな変化が訪れようとしている。リカレント教育という言葉が〈大人〉の学びのあり方を集約しているのではないだろうか。

我々が生きる日本社会は、高度に複雑化した社会といってよいだろう。高度に複雑化した社会がピンとこなければ「課題先進国」や「成熟した社会」というフレーズに言い換えてもよい。そこで問題になっているのは、課題もまた複雑化してきている――SDGs、第4次産業革命、人生100年時代、グローバリゼーション、地方創生云々——ということなのである。社会はそれらを解決する多様な知やスキルを要求しているため、我々もまた常に学び続けなければならない。さらに、学ぶだけではなく、その学びから問題を解決する知を生み出していくことにリカレント教育の意義があるのではないだろうか。学びをサポートする担い手である教師も例外ではない。

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